呼吸器内科はしんどい?1年目で配属された現役10年目ナースが教える「リアルな仕事内容」と効率的な勉強法
呼吸器内科ってどんな疾患を見るの?なんの勉強をすればいいの?
呼吸器内科気になるけど、どんな科なんだろ?
気になることいっぱいよな。
私も1年目の配属先が呼吸器内科で、最初の半年はアラームが鳴るたびにドキッとして、???だらけでした。
でも、あの3年間の経験は、今ではどの病棟でも通用する「確実な力」になっています。
この記事で分かること
- 呼吸器内科で多い疾患と治療法
- 何をどの順番で勉強すればいいか
- コアラ先輩がしていた勉強法
呼吸器内科の「仕事内容」をざっくり全体像でつかもう
主な疾患とケア(まずは一言だけ)
呼吸器内科では、肺や気道の幅広い疾患を受け持ちます。
まずは「こんな疾患があるんやな」くらいの感覚で大丈夫やで。
- 肺がん:抗がん剤・放射線治療が中心。胸水があれば胸腔ドレーンで排液も
- 間質性肺炎・COPD:ステロイドや酸素療法。NPPV(バイパップ)やネーザルハイフローを使うことも
- 気胸:胸腔ドレーンで肺の空気を抜く。他の内科ではあまり見ない処置です
- 気管支喘息:吸入薬の調整と、自分で吸入できるようになるための指導
- 結核:陰圧室に隔離しながら薬物療法
ほかに、気管支鏡検査目的の入院も多いです。
そして終末期を迎える方が多く、医療用麻薬を使っている患者さんの割合が高いのも呼吸器内科の特徴です。
(※それぞれのケアについては、くわしい記事を別途公開予定です)
最初は「COPDって何?」「ブロンコとは?」ってとこから始まったで笑。それで全然大丈夫やから、焦らんといてな。
呼吸器内科ならではの業務
申し送り・バイタル・投薬・記録は他の病棟と同じですが、呼吸器内科ならではの業務があります。
- SpO2・呼吸数のチェック:状態が呼吸に直結するので、他の科より確認します
- NPPV・ネーザルハイフローの管理:マスクのフィッティングや圧の確認をこまめに行います
- 気管支鏡検査前後の観察:絶食・同意書確認・前投薬など(→気管支鏡検査についても、くわしい記事を別途公開予定です)
- 吸入指導・在宅酸素(HOT)指導:退院後も安全に自己管理できるように伝える
などなど、他にも色々あります。
そして、看取りが多いイメージのわりに、急変もわりとあります。「さっきまで普通に話していたのに……」が起きやすい科だと覚えておいてください。
「呼吸器内科はしんどい」って本当?
正直に言うと、しんどい場面はあります。
- 数字に表れない「息苦しさ」への対応
- 申し送りの略語
- 急変や終末期
……最初は戸惑うことばかりでした。
【ここが主役】呼吸器内科で効率よく力をつける勉強法
ここからがこの記事の本題です。
私が3年間続けて「これは効いた」と思える勉強法を3つだけ紹介します。
1. ノートは3種類に分ける
一番続けてよかったのが、ノートを役割で分けることです。
メモ用ノート(ポケットに入れて持ち歩く)
仕事中の疑問を、その場でサッとメモするだけ。キレイに書かなくていいし、文章にしなくていい。とにかくメモする。
清書用ノート(家で書き直す)
メモを整理して、持ち歩けるカンペにする感覚。自分の言葉で清書する一手間で、知識がぐっと定着しました。
疾患別のまとめノート(家保管)
家でじっくり作って、家においておく。持ち歩くと紛失リスクがあるので、役割を分けるのがポイントです。
2. 疾患より先に”治療法”を勉強する
疾患名を覚えるより、治療法から入った方が現場では使えました。
たとえば肺がんなら、病態より先に「抗がん剤ってどういうもの?」「副作用はいつ・どんな症状が出る?」を覚える。そのほうが目の前のケアに直結します。
疾患の知識は後からついてくるので、まずは治療法・副作用・観察ポイントから入るのがおすすめです。
3. 担当している患者さんで勉強する
教科書を読むより、実際に受け持っている患者さんをもとに勉強する方が、ずっと頭に入りました。
この人はどんな疾患で、どんな治療をしていて、今どんな症状を訴えているのか……それを調べてまとめるだけで、疾患・治療・症状が自然につながって見えてきます。
これを続けてたら、バラバラやった知識の「点」が「線」で繋がる感覚があってん。教科書だけじゃ掴めへんことが、急にわかる瞬間があるんよな。
【勉強の優先順位マップ】先輩が教える”やる順番”
勉強法はわかったけど、結局なにから勉強したらいいの?
呼吸器内科の全部を網羅しようとすると心が折れるで。
今のあなたに”やる順番”だけ地図にして渡します。
深掘りはそれぞれの別記事でするので、ここでは順番だけ。
🔰 早めにやる(現場で毎日出てくる)
- バイタルサインの正常値(これは最優先)
- 酸素療法(デバイスと流量の基本)
- CO2ナルコーシス(酸素の上げすぎが命取りになる病態)
- 胸腔ドレーン(トロッカー)の管理
⚠️ あやふやにしない(1年かけてしっかり勉強)
- 抗がん剤治療と副作用……ここがあいまいだと、観察そのものができなくなります
- 放射線治療と副作用
- 気胸、COPD、間質性肺炎
- 血ガスの読み方
⏳ 今すぐじゃなくていい
- 人工呼吸器の”本体”の勉強は後回しでOK。まずは基本疾患から
- ただし、人工呼吸器がついている患者さんへの”看護の仕方”は、今のうちに先輩の動きを見て学んでおく
🌱 2年目以降でもOK
- 終末期の家族ケア
- 退院指導(MSW連携)
(※酸素療法・CO2ナルコーシス・胸腔ドレーン・血ガスなどは、それぞれくわしい記事を別途公開予定です)
呼吸器内科に向いている人
最後に、こんな人は呼吸器内科で伸びます。
「いつもと違う?」に気づける人
モニター上は変化がないのに、訪床したら意識レベルが下がっていた、なんてこともあります。
- いつもよく話す人が今日は元気がない
- 肩で呼吸をしている
- 呼吸回数がいつもより多い
こうした小さな変化を「なんか違う」と感じて報告できる人は、強いです。
これは経験で育つ力でもあるので、「1年目はまず疾患と治療法をしっかり」で大丈夫です。
家族へのケアを大切にしたい人
本人は症状から最期を受け入れていけても、家族はそうはいきません。こちらから歩み寄り、信頼関係を築くことが大切だと思っています。
家族ケアが一番難しいんやけどね🐨 今でも「これで正解やったんかな」って思うことはある。でも、寄り添おうとする気持ちを持ち続けることが大事やと信じてるよ。
まとめ:しんどいけど、ここで身につく力はどこでも通用する
呼吸器内科は、確かにしんどいです。亡くなる人も多い。
でもその経験は、じわじわと「確実な力」になっていきます。
- 急変への対応力
- 「いつもと違う」を見抜く観察力
- 終末期に寄り添うケアの視点
これは内科でも外科でも、どこの病棟でも通用するスキルです。
まずはこのマップの「早めにやる」から、一つずつ確認していきましょう。
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